結婚式の親族衣装・お呼ばれ服レンタルガイド|留袖・訪問着・ドレスの相場と選び方
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結婚式の衣装費で見落とされがちなのが、新郎新婦ではなく「親族とゲスト」の衣装だ。母親の黒留袖は一式レンタルで3万〜9万円、お呼ばれドレスはネット宅配なら5,000円前後から。ただし調達方法(式場提携・貸衣装店・ネット宅配)で総額が2倍以上変わる。この記事は「どこで借りるか」から逆算する第三者のガイドである。
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この記事で分かること
- 結婚式で親族・ゲストに必要な衣装の種類(黒留袖・訪問着・ドレス・モーニング)
- 調達3方式(式場提携・貸衣装店・ネット宅配レンタル)の価格と使い勝手の違い
- 衣装別のレンタル相場一覧(留袖一式3万〜9万円・ドレス5,000円前後〜)
- レンタルと購入の損得が分岐する「着用回数」の考え方
- 補償・小物・納期など、申し込み前に確認すべき5つのポイント
誰の衣装が必要か――親族・ゲストの衣装マップ
結婚式の衣装というと新郎新婦のドレス・タキシードに目が行くが、実際に「どうすればいいのか分からない」という声が多いのは親族側の衣装だ。立場ごとに求められる装いの格が違うため、まず全体像を整理する。
| 立場 | 標準的な衣装 | 備考 |
|---|---|---|
| 新郎新婦の母親 | 黒留袖(五つ紋) | 親族の最上格。両家の母親で格を揃えるのが慣例 |
| 新郎新婦の父親 | モーニング(昼)/タキシード(夜) | 両家の父親で服装を揃える |
| 既婚の姉妹・叔母 | 色留袖・訪問着 または フォーマルドレス | 和洋どちらでも可。会場の格式に合わせる |
| 未婚の姉妹・従姉妹 | 振袖・訪問着 または ドレス | 振袖は未婚者の正装 |
| 友人・同僚ゲスト | お呼ばれドレス・スーツ | 白・全身黒・過度な露出を避けるのが基本マナー |
ここで重要なのは、両家の「格」を揃える調整が発生することだ。片方の母親が黒留袖で、もう片方が洋装だと写真の並びで違和感が出る。衣装の手配前に両家で「母親は留袖で揃えるか」「父親はモーニングか」を確認しておくと、当日の後悔がない。この両家調整は結婚準備の中でも見落とされやすい工程で、結婚にかかるお金の総額データで扱っている「親側の出費」の代表項目でもある。
調達方法は3つ――式場提携・貸衣装店・ネット宅配
同じ「留袖レンタル」でも、どこで借りるかで総額と手間が大きく変わる。式場やレンタル会社は自社の方式しか勧めないので、3方式を並べて比較する。
方式1:式場提携の衣装室
式場内で試着でき、着付け・ヘアメイクとの連携もそのまま任せられる。当日は式場に行くだけでよく、持ち運びが一切不要という利便性は最強だ。一方で価格は3方式で最も高くなりやすい。本体のレンタル価格が安く見えても、帯・小物・草履・バッグが別料金で、肌着・足袋は購入扱い、というように積み上がり、総額で10万円を超えるケースもある(各式場の料金体系による)。見積もりを取るときは必ず「一式総額」で聞くこと。
方式2:貸衣装店・着物専門レンタル店
店舗で試着して選べる中間的な方式。黒留袖は一式セットで3万〜9万円程度が主流で、2万円台からの取り扱いもある(各社公表の価格帯より)。式場より安く、実物を見て選べるのが利点。当日の運搬(式場への持ち込み)と着付けの手配を自分で調整する必要がある。
方式3:ネット宅配レンタル
ウェブで選んで自宅や式場に配送してもらう方式で、価格は最も抑えやすい。お呼ばれドレスは2泊3日5,000円前後から、ブランドドレスでも1万〜2万円程度が目安だ(各社公式サイトより)。留袖・訪問着の宅配レンタルも一式セットが一般的になっている。試着できない不安には、事前試着サービスやサイズ交換対応を用意する会社もある。式の2〜3日前に届き、式後にコンビニ等から返送する流れが標準的だ。
| 方式 | 価格帯(留袖一式) | 試着 | 当日の手間 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 式場提携 | 高(総額10万円超も) | 式場で可 | 最少(手ぶらでOK) | 手間を最小にしたい・移動が難しい |
| 貸衣装店 | 中(3万〜9万円) | 店舗で可 | 運搬・着付け手配が必要 | 実物を見て選びたい |
| ネット宅配 | 低(2万円台〜) | 原則不可(事前試着サービスの有無は会社次第) | 受け取り・返送 | 費用を抑えたい・近くに店がない |
衣装別レンタル相場一覧
| 衣装 | レンタル相場 | 含まれるもの(一般的なセット) |
|---|---|---|
| 黒留袖 | 一式3万〜9万円(貸衣装店2万円台〜) | 着物・帯・帯揚げ・帯締め・草履・バッグ等 |
| 訪問着 | 3万円前後(1万円台〜) | 着物・帯・小物一式 |
| お呼ばれドレス | 2泊3日5,000円前後〜(ブランド物1万〜2万円) | ドレス単品+小物セットのオプション |
| 父親のモーニング | 1万〜3万円程度 | 上着・ベスト・スラックス・小物 |
※相場は各レンタル会社・貸衣装店の公表価格帯をもとにした目安(2026年8月時点)。時期・デザイン・地域により変動する。
相場を見るときの注意点がひとつある。「〇〇円〜」という最低価格は、多くの場合シンプルな柄・旧作のデザインだ。実際に選ばれる価格帯は最低価格より1〜2段上になることが多い。予算を立てるときは、表の範囲の中央値(留袖なら5万円前後)で見積もっておくと、当日の見積もりで慌てない。
レンタルか購入か――損得の分岐点
「せっかくだから仕立てるべきか」と迷う人(特に母親世代)は多い。レンタル会社は「レンタルがお得」、呉服店は「一生ものだから購入を」と言う。第三者の立場で分岐点を示すと、判断軸は着用回数と保管コストの2つに絞られる。
着用回数:3回が目安
黒留袖を購入すると、仕立て・小物込みで数十万円になることが多い。一式5万円のレンタルと比べると、単純計算で数回着てようやく並ぶ水準だ。子どもが複数いて結婚式が続く見込みがある、親族の式に出る機会が多い、という場合は購入の検討余地がある。1〜2回で終わる見込みなら、レンタルが合理的だ。
保管コスト:見えない出費
着物は保管に手間が掛かる。湿気・虫害対策の陰干しや保管用品、着用後のクリーニング(着物専門で数千円〜)まで含めると、購入の実質コストはさらに上がる。マンション住まいで収納に余裕がない場合、この「見えないコスト」は無視できない。
ドレスはレンタル優位のケースが多い
お呼ばれドレスは1着5,000円前後で借りられるため、「年に1〜2回、毎回違うデザインを着たい」というニーズにはレンタルが噛み合う。購入したドレスは体型・流行の変化で着られなくなるリスクを抱えるが、レンタルなら毎回その時点のサイズ・流行で選び直せる。逆に、出席頻度が高く定番の1着を着回したい人は購入が向く。なお訪問着は黒留袖と違って七五三・入学式・お宮参りなど結婚式以外の出番が多いため、着物の中では例外的に「購入して着回す」判断が成立しやすい一着である。
失敗しないための確認ポイント5つ
- 一式に何が含まれるか。着物なら帯・草履・バッグまで含むか、肌着・足袋は別か。ドレスなら羽織物・バッグは付くか。「本体だけ借りて小物を買い足したら割高だった」が定番の失敗
- 汚損時の補償範囲。軽微な汚れは料金内保証が一般的だが、範囲は会社ごとに違う。安心プランの追加料金と弁償時の上限額を申し込み前に確認する
- レンタル期間と配送日程。宅配は「式の2〜3日前着→式翌日返送」が標準。遠方の式に持参する場合は式場直送に対応するかも確認
- サイズ交換・キャンセル規定。試着できない宅配では、サイズが合わなかった場合の交換可否と締切が生命線。キャンセル料の発生時期も見る
- 着付けの手配。着物は着付けが必須。式場の着付けサービスを使うなら持ち込み料の有無を、外部の美容室を使うなら朝の時間枠を早めに押さえる
手配のタイミングは式の1〜2ヶ月前が安全ラインだ。春・秋の結婚式シーズンは人気のサイズ・デザインから埋まる。招待状が届いたら(親族なら日取りが決まったら)動き始めるのがよい。
補足:男性ゲスト・子ども・妊娠中の場合
男性ゲストは手持ちのダークスーツで対応できることが多く、レンタルの優先度は低い。ただし父親のモーニングは日常で着る機会がないため、購入者はまれで、レンタルが事実上の標準になっている。子どものフォーマル(リングボーイ・フラワーガール等の役割がある場合)は成長が速く着用機会が一度きりになりがちなので、これもレンタルとの相性がよい。
妊娠中・授乳中のゲストは、マタニティ対応・授乳口つきのフォーマルドレスを扱うレンタルサービスを選ぶと選択肢が広がる。体型の変化が読みにくい時期こそ「直前にその時のサイズで借りる」レンタルの利点が最も活きる場面で、購入で失敗しやすいケースの筆頭でもある。挙式日の体調変化に備え、キャンセル・日程変更の規定も申し込み前に確認しておきたい。
母親の留袖を手配した実体験
桐山さん(56歳・パート勤務)の話
桐山さんは長男の結婚式で黒留袖を着ることになり、当初は式場提携の衣装室で借りるつもりだった。「息子夫婦が『式場で全部できるから楽だよ』と言うので、そのつもりで見積もりを取ったんです」。
出てきた見積もりは、留袖本体のほかに帯・小物一式・草履バッグのレンタル、肌着と足袋の購入費が積み上がり、想定の倍近い金額だった。「本体の値段だけ見て安いと思っていたら、足していくと10万円を超えそうで驚きました」。
そこで自宅近くの貸衣装店を2軒回り、一式セットで5万円台の留袖を見つけた。「実物を羽織って選べたのが良かったです。式場には自分で持ち込んで、着付けは式場の美容室にお願いしました。持ち込み料はかかりましたが、それを足しても式場で借りるより数万円安く済みました」。
桐山さんのアドバイスはシンプルだ。「比べもせずに式場で決めてしまう人が多いと思います。見積もりは『一式総額』でもらうこと。それだけで判断が変わります」。
お呼ばれドレスを借りた実体験
波多野さん(27歳・アパレル販売)の話
波多野さんは1年に友人の結婚式が3件重なり、ドレスの調達に頭を悩ませた。「アパレルで働いているので服は好きなんですが、お呼ばれドレスは着る機会が限られる。3着買うのは現実的じゃないと思いました」。
選んだのはネット宅配レンタルだった。1件目は5,000円台のセットプラン、2件目は同じ招待客が多いため雰囲気を変えて1万円台のブランドドレスを選んだ。「バッグと羽織りまでセットで借りられるので、手持ちの小物と合わせる悩みがないのが楽でした。式の2日前に届いて、翌日コンビニから返すだけ」。
失敗もあった。3件目は式の3週間前に申し込んだところ、狙っていたデザインの自分のサイズが予約済みだった。「人気のデザインは1ヶ月以上前に押さえないとだめですね。結局第3候補になりました」。
「3件で使った総額は2万5,000円くらい。買っていたら1着分にもならない金額です。写真に残る服が毎回違うのも、SNS世代には地味に大事なポイントだと思います」と波多野さんは話す。
よくある質問(FAQ)
Q1. 母親の黒留袖のレンタル相場は?
着物専門レンタル店・貸衣装店では一式セット(着物・帯・小物・草履バッグ)で3万〜9万円程度が主流です(各社公表の価格帯より)。式場提携は小物が別料金で総額10万円超になる場合もあるため、「一式総額」での比較が重要です。
Q2. お呼ばれドレスのレンタル相場は?
ネット宅配レンタルで2泊3日5,000円前後から、ブランドドレスは1万〜2万円程度が目安です(各社公式サイトより)。小物セットのオプションを使うと、単品購入より総額を抑えやすくなります。
Q3. レンタルと購入はどちらが得?
着用回数で分岐します。黒留袖の購入は数十万円かかることが多く、保管・クリーニングのコストも掛かるため、着用が1〜2回ならレンタル優位です。着る機会が続く見込みがあるなら購入の検討余地があります。
Q4. いつまでに手配すべき?
式の1〜2ヶ月前が安全です。春・秋の結婚式シーズンは人気サイズ・デザインから埋まります。宅配レンタルは配送日程(式の2〜3日前着)とサイズ交換の締切も確認しておきましょう。
Q5. 汚してしまったら弁償になる?
軽微な汚れは料金内の保証でカバーされるのが一般的ですが、範囲は会社により異なります。申し込み前に保証範囲・安心プランの有無・弁償時の上限額を確認しておくと安心です。
まとめ
親族・ゲストの衣装は「どこで借りるか」で総額が2倍以上変わる。式場提携は手間最少だが高く、貸衣装店は実物を見られて中間、ネット宅配は最安だが試着に制約がある。留袖一式3万〜9万円・ドレス5,000円前後〜という相場を物差しに、手間と価格のバランスで方式を選んでほしい。
そして手配より先にやるべきことがひとつある。両家で「母親の装いの格を揃える」確認だ。ここさえ済んでいれば、あとは1〜2ヶ月前の手配で間に合う。
結婚式全体の費用感は結婚にかかるお金の総額データ、式場側の選び方は結婚式場探し完全ガイド、ご祝儀まわりの実務はご祝儀の支払い方法ガイドで扱っている。衣装は「早く動いた人が安く良いものを着られる」領域だ。日取りが決まったら、まず一式総額の見積もりから始めてほしい。
著者・監修について
Noe編集部 出会いから結婚準備・新生活までのライフイベントを、当事者取材とデータで検証するチーム。結婚準備の記事は、実際に結婚式・親族列席を経験したメンバーが執筆・監修しています。
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