養育費の公正証書、費用を助成する区としない区

公開 2026-08-31/出典は各区の公式ページ。2026年8月29日に全23区で確認

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結論

お住まいの区の制度はひとり親支援 東京23区ナビで区を選ぶと、手当・医療費助成・住宅支援・区独自支援が出典つきで出ます。

なぜ公正証書の費用が問題になるのか

養育費は口約束でも成立しますが、支払いが止まったときに差し押さえまで進めるには「債務名義」が要ります。強制執行認諾約款のついた公正証書を作っておくと、改めて裁判をせずに強制執行を申し立てられます。

ただし公正証書の作成には公証人手数料がかかり、金額は取り決める養育費の総額で変わります。離婚の直後は費用の余裕がないことが多く、ここで作らずに済ませてしまうと、支払いが止まったときに使える手段が減ります。区の助成は、この入口の費用を下げるものです。

23区の助成一覧

制度名金額(区の公式ページの記載)
千代田区養育費確保支援事業公正証書作成等費用助成「合計5万円(上限)」、保証契約締結費用助成「5万円(上限)」。
文京区養育費確保支援事業・親子交流支援事業金額の記載なし
目黒区養育費確保支援事業金額の記載なし
世田谷区養育費確保のための強制執行申立てにかかる費用の一部助成着手金等:上限10万円/実費:上限5万円
渋谷区養育費に関する公正証書作成手数料等補助金公正証書(強制執行認諾約款付き)の公証人手数料:上限43,000円。家庭裁判所の調停・審判・裁判に要した収入印紙代等:上限20,000円。ADR(裁判外紛争解決手続き)の申込料及び依頼料等:上限50,000円。
中野区養育費に関する公正証書等作成費用の補助「負担している対象経費の額(上限20,000円)」
中野区養育費の取決めに関する裁判外紛争解決手続(ADR)利用費用の補助金額の記載なし
杉並区養育費確保支援(公正証書作成等費用助成)本人が負担した費用のうち上限4万3千円。
杉並区養育費確保支援(養育費保証契約締結費用助成)初回保証料として負担した費用のうち上限5万円。
北区ひとり親家庭養育費確保支援事業公正証書の作成=上限5万円、養育費立替保証契約の初回保証料=上限5万円、ADR(裁判外紛争解決手続)利用=上限3万円。
荒川区荒川区養育費に関する公正証書等作成促進補助金事業上限3万円。
葛飾区養育費の受け取りを支援します(公正証書等作成助成・弁護士費用助成)公正証書等作成助成:助成限度額43,000円(一回限り)/弁護士費用助成:助成限度額33,000円(一回限り)
江戸川区養育費確保支援補助金公正証書(強制執行認諾条項付):公証役場に支払った公証人手数料を補助(例:月額50,000円の養育費の場合、約13,000~17,000円)/家庭裁判所の調停・審判・裁判:調停申立てや裁判に要した収入印紙代等の実費(例:子ども1人の場合、離婚調停時1,200円)/ADR(裁判外紛争解決手続):1回目上限20,000円、2回目以降上限30,000円(公正証書作成時のみ)

上の表は各区の公式ページに書かれている内容をそのまま並べたものです。所得制限・対象者の要件・申請の期限は区ごとに違います。利用前に必ず区の公式ページと窓口で確認してください。

どこで差がつくか

差は金額よりも「どこまでを助成の対象にしているか」に出ます。

つまり「いくら出るか」より先に、自分がいまどの段階にいるか(これから取り決めるのか、取り決めたのに払われないのか)で、使える区の制度が変わります。

どの段階を助成しているかの一覧

制度名と概要から、各区が助成の対象にしている段階を機械的に分類しました。○は区の公式ページにその語が出てくることを示します。

公正証書の作成ADR保証契約の保証料強制執行・弁護士費用
千代田区
文京区
目黒区
世田谷区
渋谷区
中野区
杉並区
北区
荒川区
葛飾区
江戸川区

分類は区の公式ページの記載語にもとづく機械判定です。「—」は助成がないことの証明ではなく、その語がページに出てこないという意味です。

使う順番

制度は段階ごとに分かれているので、いま自分がどこにいるかで見る場所が変わります。

  1. これから取り決める…公正証書の作成費用、またはADRの利用費用を助成する区を見ます。強制執行認諾約款をつけて作るのが要点で、これが無いと支払いが止まったときに改めて裁判からやり直すことになります。
  2. 取り決めたが不安がある…保証契約の保証料を助成する区(千代田区・杉並区)を見ます。滞納したときに保証会社が立て替え、その後の回収を保証会社が行う仕組みで、相手と直接やり取りせずに済むのが利点です。
  3. 取り決めたのに払われない…強制執行の申立費用を助成する区(世田谷区)を見ます。債務名義があれば裁判をやり直さずに差押えへ進めます。世田谷区は着手金等を上限10万円、実費を上限5万円としており、6か月以内に申立てが決定した方が対象です。

離婚後の生活費そのものの見通しは離婚後の生活費と養育費のシミュレーションで出せます。手当・医療費助成・住宅支援まで含めた区ごとの差はひとり親支援は東京23区でどう違うか、子どもの医療費の扱いは子ども医療費助成の23区比較、離婚前後の手続きの順番は離婚準備の順番にまとめています。

自分の区の制度を確認する

ひとり親支援 東京23区ナビで区を選ぶと、児童育成手当・ひとり親医療費助成・住宅支援・区独自支援が出典つきで表示されます。区ごとの差の全体像はひとり親支援は東京23区でどう違うか、離婚後の毎月の収支は離婚後の生活費と養育費のシミュレーションで見られます。

出典

本記事の内容はすべて次の各区公式ページの記載です(2026年8月29日確認)。制度は年度で変わるため、利用前に必ず各区の公式ページでご確認ください。

よくある質問

Q1. 養育費の公正証書を作る費用はいくらですか。

公証人手数料は取り決める養育費の総額によって変わります。渋谷区は補助の上限を43,000円としており、これが手数料の目安の1つになります。実際の金額は公証役場でご確認ください。

Q2. 助成はどの区でも受けられますか。

いいえ。2026年8月29日時点で、養育費の取り決め費用の助成を公式ページで確認できたのは23区のうち11区です。実施していない区もあります。

Q3. 取り決めたのに払ってもらえません。助成はありますか。

世田谷区は強制執行の申立てにかかる着手金等(上限10万円)と実費(上限5万円)を助成しています。千代田区・杉並区は養育費保証契約の保証料を助成しており、滞納時に保証会社が立て替える仕組みの初期費用に使えます。

Q4. 公正証書を作らずに取り決めても大丈夫ですか。

口約束でも取り決め自体は成立しますが、支払いが止まったときに差し押さえへ進むには債務名義が必要です。強制執行認諾約款つきの公正証書があれば、改めて裁判をせずに強制執行を申し立てられます。

Q5. 金額が書かれていない区はどうすればよいですか。

区の公式ページに金額の記載がない場合があります(3件)。その場合は区の担当課に直接問い合わせてください。ページに書かれていないだけで、制度自体は運用されています。

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