育児休業給付金はいくら?|67%は最初の180日だけ、そして上限がある

公開 2026-08-27/出典は公的統計。2026年8月27日に各原典で確認

本ページはプロモーションを含みます。記事内に広告主から成果報酬を受け取るリンクが含まれます。掲載内容は編集部の基準で作成しており、報酬の有無で評価を変えていません。

「育休は給料の67%」と紹介されることが多いのですが、67%なのは休業開始から通算180日までです。181日目からは50%に下がります(雇用保険法第61条の7第6項)。さらに支給には上限があり、休業開始時の賃金月額が496,200円を超える人は、実際の支給率が67%より低くなります。1歳〜1歳6か月、1歳6か月〜2歳の延長期間は、その時点でほぼ必ず180日を超えているため延長中は50%です。延長したから率が変わるのではなく、日数で変わります。

計算式と、67%が適用される範囲

育児休業給付金の額=休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 50%。ただし育児休業を開始した日から起算して支給に係る休業日数が通算して180日に達するまでの間に限り67%(雇用保険法第61条の7第6項)。したがって延長期間(1歳〜1歳6か月、1歳6か月〜2歳)は通常すでに180日を超えているため50%。支給率が延長を理由に変わる規定はない。

支給日数は1支給単位期間につき30日(育児休業を終了した日の属する支給単位期間は、当該支給単位期間における育児休業開始日または休業開始応当日から育児休業を終了した日までの日数)です。

出典:e-Gov法令検索 雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)(2026年8月27日確認)

賃金月額別の支給額(支給単位期間30日あたり)

休業開始時の賃金月額が上限額496,200円を超える場合は、実際の賃金ではなく上限額を使って計算します(下限額96,090円を下回る場合は下限額を使います)。そのため賃金が高いほど、額面に対する実際の支給率は67%・50%より下がります。下の表は、この規定にしたがって支給単位期間(30日)あたりの額を計算したものです。

休業開始時の賃金月額180日まで(67%)額面に対する実効率181日目以降(50%)額面に対する実効率備考
200,000円134,000円67.0%100,000円50.0%
250,000円167,500円67.0%125,000円50.0%
300,000円201,000円67.0%150,000円50.0%
350,000円234,500円67.0%175,000円50.0%
400,000円268,000円67.0%200,000円50.0%
450,000円301,500円67.0%225,000円50.0%
496,200円(賃金月額の上限)332,454円67.0%248,100円50.0%上限に到達
550,000円332,454円60.4%248,100円45.1%上限に到達
600,000円332,454円55.4%248,100円41.4%上限に到達

休業開始時の賃金が上限額超(下限額未満)の場合は、賃金日額ではなく上限額(下限額)を用いて支給額を算定する。毎年8月1日に毎月勤労統計の平均定期給与額の増減をもとに改定される

なお、ここでいう「賃金月額」は休業開始前6か月の賃金をもとに算定される休業開始時賃金日額の30日分であり、いわゆる手取りではありません。育児休業給付金には所得税がかからず、休業中は社会保険料も免除されるため、手取りとの比較では額面の率より目減りが小さくなります。

令和8年8月1日の改定(毎年8月に変わる)

上限額と下限額は、毎月勤労統計の平均定期給与額の増減をもとに毎年8月1日に改定されます。令和8年(2026年)8月1日以後以後の額は次のとおりです。

項目改定前改定後(令和8年(2026年)8月1日以後)
育児休業給付金の支給上限額(支給率67%のとき)323,811円332,454円
育児休業給付金の支給上限額(支給率50%のとき)241,650円248,100円
休業開始時賃金月額の上限額483,300円496,200円
休業開始時賃金月額の下限額90,420円96,090円

出典:厚生労働省 雇用継続給付(育児休業給付)の支給限度額等(2026年8月27日確認)

育児にかかわる雇用保険の給付を横断で見る

「育休のお金」とひとまとめに語られますが、雇用保険の給付は別々の条文にもとづく別々の制度で、支給率も上限額も違います。確認日時点で有効なものを並べます。

給付の種類支給率支給上限額根拠条文
育児休業給付金(休業開始から通算180日まで)67%332,454円雇用保険法第61条の7
育児休業給付金(181日目以降・延長期間を含む)50%248,100円雇用保険法第61条の7第6項
出生時育児休業給付金(産後パパ育休)67%310,290円雇用保険法第61条の8
出生後休業支援給付金(上限28日)13%60,205円雇用保険法第61条の10
育児時短就業給付金(支給限度額)484,121円雇用保険法第61条の12

出生後休業支援給付金(雇用保険法第61条の10。令和7年4月1日施行)。休業開始時賃金日額×出生後休業日数(上限28日)×13%。支給上限額 60,205円(令和8年8月1日以後、改定前58,640円)。子の出生後8週間以内等の対象期間の休業が対象で、延長期間には関係しない

育児時短就業給付金(雇用保険法第61条の12。令和7年4月1日施行)。支給限度額 484,121円、最低限度額 2,562円(令和8年8月1日以後)

休業中に給与が出ると減る(80%の調整)

支給単位期間中に事業主から賃金が支払われた場合、賃金額+給付額が休業開始時賃金日額×支給日数の80%以上のときは、80%相当額-賃金額が給付額となる。賃金額が80%以上のときは当該支給単位期間について育児休業給付金は支給されない(法61条の7第7項)

つまり会社から休業中に賃金が支払われる場合、給付金と合わせて額面の80%までは受け取れますが、そこが天井になります。80%以上の賃金が支払われている期間は、育児休業給付金は支給されません。

延長しても支給率は上がらない

1歳6か月まで、あるいは2歳までの延長が認められた場合も、支給率が延長を理由に変わる規定はありません。休業日数が通算180日を超えているため50%のままです。また延長そのものについては、2025年(令和7年)4月から給付金側の手続きが厳格化され、保育所等の利用申込書の写し(全ページ)と延長事由認定申告書の提出が必須になりました。育児休業そのものの延長(育児・介護休業法・申出先は勤務先)と、給付金の延長(雇用保険法・申請先はハローワーク)は別の判定です。条件と必要書類は判定ツールで確認できます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 育児休業給付金はいくらもらえますか?

休業開始時賃金日額×支給日数×67%です。ただし67%なのは育児休業を開始した日から起算して支給に係る休業日数が通算180日に達するまでで、181日目以降は50%になります(雇用保険法第61条の7第6項)。支給単位期間は原則30日なので、たとえば休業開始時の賃金月額が300,000円なら、180日までは1か月あたり201,000円、181日目以降は150,000円が目安です。

Q2. 上限はいくらですか?

令和8年8月1日以後、支給率67%のときの支給上限額は332,454円、50%のときは248,100円です。これは休業開始時賃金月額の上限額496,200円に、それぞれの支給率を掛けた額にあたります。賃金月額が上限を超える場合は、実際の賃金ではなく上限額を使って計算します。下限額は96,090円です。上限額・下限額は毎年8月1日に改定されます。

Q3. 育休を延長したら支給率は下がりますか?

延長を理由に下がるのではなく、日数で下がります。支給率が変わる基準は「休業開始から通算180日」だけで、延長を理由に率を変える規定はありません。1歳〜1歳6か月、1歳6か月〜2歳の延長期間はその時点で通算180日を超えているのが通常なので、結果として50%になります。

Q4. 休業中に会社から給与が出たらどうなりますか?

支給単位期間中に事業主から賃金が支払われた場合、賃金額と給付額の合計が休業開始時賃金日額×支給日数の80%以上になるときは、80%相当額から賃金額を引いた額が給付額になります。賃金額だけで80%以上になるときは、その支給単位期間の育児休業給付金は支給されません(雇用保険法第61条の7第7項)。

Q5. 出生時育児休業給付金や出生後休業支援給付金とは何が違いますか?

どれも雇用保険の給付ですが、根拠条文も支給率も別です。出生時育児休業給付金(産後パパ育休・法第61条の8)は支給率67%で上限310,290円。出生後休業支援給付金(法第61条の10・令和7年4月1日施行)は休業開始時賃金日額×出生後休業日数(上限28日)×13%で、上限は60,205円です。出生後休業支援給付金は子の出生後8週間以内等が対象なので、延長期間には関係しません。

Q6. 給付金に税金や社会保険料はかかりますか?

育児休業給付金は非課税で、所得税はかかりません。また育児休業期間中は健康保険・厚生年金保険の保険料が免除されます。そのため額面上の67%・50%という数字よりも、休業前の手取りに対する比率は高くなります。ただし免除の要件や期間の詳細は加入する保険者の取扱いによるため、勤務先または日本年金機構の案内で確認してください。

出典

本記事の数値はすべて次の公的統計の公表値です。統計ごとに調査の対象・周期・母集団が違うため、異なる統計の数値を掛け合わせないでください。

PR

育休に入る前に、家事の総量のほうを減らしておく

給付金の額は法律で決まっていて、こちらで動かせる余地はほとんどありません。一方で休業中にいちばん効いてくるのは、毎日の買い物と献立を考える時間です。そこを先に削っておくと、復帰前後の負担がかなり変わります。

Oisixのおためしセットを見る

食材宅配サービス。本記事の統計とは関係ありません

NOE OFFICIAL LINE

公表値が更新されたらお知らせします

国勢調査・人口動態統計・白書など、この記事で使っている統計の更新を月1回まとめて配信します。
調べてほしい数字があれば、追加後そのままトークでどうぞ。

友だち追加する

登録は無料・配信は月1回だけ。いつでも解除できます。