産後ケアの訪問型はいくら?|43自治体の料金と回数の枠

公開 2026-08-29/出典は公的統計。2026年8月27日に各原典で確認

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産後ケアの訪問型は、3類型のなかで最も安いのに、回数の枠が他の類型と共通のことがあります。両方に自治体としての単価がある31自治体で比べると、訪問型のほうが安いのが23自治体、中央値でも訪問型1,000円に対し日帰り型2,400円でした。ところが9自治体は訪問型の上限を他の類型と合算して数えるため、宿泊型や日帰り型を先に使うと訪問型の残りが消えます。43自治体のうち杉並区には、産後ケア事業としての訪問型がありません。

訪問型の相場は1回1,000円

43自治体のうち42自治体が訪問型(アウトリーチ型)を実施しています。自治体として1回あたりの単価を決めているのは35自治体で、中央値は1,000円でした。最も安いのは品川区・新潟市・葛飾区の0円、最も高いのは堺市の3,500円です。残る8自治体(中央区・港区・台東区・杉並区・荒川区・千葉市・浜松市・岡山市)は、事業者ごとの額との差額や幅でしか示されていません。

訪問型のほうが安いが、逆転する自治体が3

日帰り型と訪問型の両方に自治体としての単価がある31自治体で比べました。

日帰り型との比較自治体数
訪問型のほうが安い23自治体
同額5自治体(文京区・葛飾区・札幌市・新潟市・北九州市)
訪問型のほうが高い3自治体(中野区・相模原市・堺市)

差が大きいのは次の自治体です。

自治体日帰り型訪問型
川崎市5,000円2,500円2,500円
江東区3,500円1,200円2,300円
さいたま市5,000円2,700円2,300円
熊本市3,000円1,200円1,800円
目黒区2,500円1,000円1,500円

ただし単価だけでは比べきれません。訪問型は1回の時間が短く設定されていることが多く、事業の中身も乳房ケアに限定している自治体があります。同じ「1回」でも受けられるものが違います。

枠が共通だと、使う順番で総額が変わる

9自治体は、訪問型の上限を他の類型と合わせて数えると明記していました。

自治体訪問型の上限(公表文のまま)
中央区日帰り型と訪問型を合わせて最大5回まで(日帰り型と共通枠)
港区1回の出産につき乳房ケア6回(外来型・訪問型はそれぞれ選択可能で合計6回)
台東区外来型・訪問型乳房ケアを合わせて1回の出産につき合計6回
品川区日帰り型(個別)と合わせて5回まで
世田谷区デイケア・アウトリーチ合わせて7日(7回)
中野区ショートステイ・デイケア・アウトリーチ合計で15回以内(多胎児は26回以内)。うちショートステイは最大7回
さいたま市通算7回(日)の合算枠内、かつ訪問型は3回(日)まで
新潟市デイケアと合算して7回
浜松市上記に同じ(通算7回。ただし合算枠か個別枠かは判別不能=未取得)

この型の自治体では、単価の高い宿泊型や日帰り型から使うと、安い訪問型の枠が先に消えます。逆に訪問型から使えば同じ回数でも自己負担は下がりますが、訪問型で足りるかは産後の状態によります。先に決めるべきは金額ではなく、どの類型を何回使うかの割り振りです。

訪問型が無い自治体もある

杉並区は、産後ケア事業としての訪問型(アウトリーチ型)を公式ページに掲載していませんでした。区内に「訪問型・来所型産後ケアサービス」という名称のサービスはありますが、これは子育て応援券のサービスで、産後ケア事業とは別の制度です。

名称が似ているだけの別制度を産後ケアの訪問型と取り違えると、使える回数も自己負担も変わります。自治体のページでは名称ではなく、根拠となる事業の説明文を確認してください。

43自治体の訪問型 料金と上限

金額は減免前(課税世帯)の額です。各自治体が公表している文言をそのまま載せています。

自治体訪問型の負担額(公表文のまま)上限
千代田区1回1,000円(かのん訪問看護ステーションちよだ・一律)5回まで(令和8年3月31日までに出産した方は3回まで)
中央区1回1,600円または2,000円(単胎児・一般世帯。訪問事業者2か所)日帰り型と訪問型を合わせて最大5回まで(日帰り型と共通枠)
港区各医療機関・助産師会の利用料金の1割(上限2,000円)/課税世帯・乳房ケア訪問型1回の出産につき乳房ケア6回(外来型・訪問型はそれぞれ選択可能で合計6回)
新宿区1回1,000円赤ちゃん一人につき3回まで(1回90分以内/双子の場合は6回まで)
文京区1回3,000円(助産師出張相談=訪問型産後ケア事業)1人3回まで
台東区訪問型乳房ケア 初回1,700〜2,700円(施設の設定金額−区負担額 初回5,300円/2回目以降4,200円。課税世帯・減免適用前)外来型・訪問型乳房ケアを合わせて1回の出産につき合計6回
墨田区1回1,000円3回まで(1回1時間程度)
江東区訪問型1回1,200円(スポット型は1回1,100円)スポット型・訪問型あわせて2回
品川区利用者負担なし(0円)日帰り型(個別)と合わせて5回まで
目黒区1回1,000円3回
大田区500円/回(訪問型・外来型)3回
世田谷区1回2,000円(多胎児2人目以降200円加算)デイケア・アウトリーチ合わせて7日(7回)
渋谷区1回1,000円(1回の訪問につき。双子以上は1人あたり500円加算)1回の出産につき3回まで(1回の訪問は90分まで、双子は120分まで)
中野区1回2,000円(令和7年4月1日から変更)ショートステイ・デイケア・アウトリーチ合計で15回以内(多胎児は26回以内)。うちショートステイは最大7回
杉並区訪問型(アウトリーチ)の実施なし記載なし
豊島区1回1,000円2回(多胎児出産の場合は3回)
北区1回あたり1,000円3回まで(1回あたり1時間半程度)
荒川区1回あたり500〜4,500円(実施施設基本額7,000〜11,000円 − 区負担額6,500円)6回まで
板橋区1回600円5回まで
練馬区産後ケア訪問 1回500円6回まで【多胎児世帯は10回】(1回90分程度)
足立区1回1,000円宿泊型・日帰り型・訪問型をあわせて7日(回)
葛飾区基本利用料 無料(訪問型1〜2時間。オプションは別途費用)通所型と訪問型あわせて7回(多胎児家庭は10回)
江戸川区1回2,000円/多胎児分は無料1回の出産につき3回まで
札幌市1回(2時間)2,500円 9時~17時の間の2時間訪問型だけで6回以内
仙台市訪問型 2時間型2,000円/4時間型3,800円(いずれも1日当たり)最大7回(多胎児は最大10回)
さいたま市訪問型(早期)通常時1回2,700円/クーポン券利用時1,350円(90分程度)、訪問型(あんしん)通常時1回450円/クーポン券利用時220円(60分程度)通算7回(日)の合算枠内、かつ訪問型は3回(日)まで
千葉市課税世帯は利用料の10%(1回あたり上限1,100円)単胎7回/多胎10回
横浜市訪問型 1回(90分程度)あたり1,500円訪問型 3回
川崎市訪問型(1回90分)1回5,000円/減免後2,500円記載なし
相模原市初回から5回目は1回1,500円/6回目から7回目(多胎産婦は上限14回まで)は1回3,000円。1回2時間以内1回2時間以内(下記の3類型通算枠の中で消化)
新潟市1,000円/回(90分/回)。1回目は無料デイケアと合算して7回
静岡市1回2,300円。減免額の記載は非公表日帰り型(短時間タイプ)とあわせて7回まで
浜松市訪問型の公費負担額は6,000円。利用者負担額は市公式ドメイン上に記載なし=非公表上記に同じ(通算7回。ただし合算枠か個別枠かは判別不能=未取得)
名古屋市訪問型 1日1,560円(市民税課税世帯)記載なし
京都市アウトリーチ(訪問型)1回当たり1,000円(A・B階層の減免前)。減免後はA階層500円/B階層0円。C1・C2は0円→0円。1回=原則午前9時〜午後5時の間で2時間まで。連続する時間であれば1日2回(最大4時間)まで利用可。令和8年8月1日ご利用分から開始記載なし
大阪市1回500円(1回2時間程度)通算5回まで(アウトリーチは1日1回まで)
堺市1回3,500円(2時間もしくは3時間)1回の出産につき3日まで
神戸市1回あたり1,000円(1回あたり上限120分)5回まで
岡山市0〜5,000円/1回(課税世帯)。施設の利用料金(1回、実測レンジ6,000〜11,000円)から市の負担額6,000円を差し引いた残り。非課税・生活保護世帯は市負担7,000円のため0〜4,000円3回以内(多胎児5回以内)
広島市1回あたり2,200円単胎児4回まで/多胎児8回まで
北九州市居宅訪問型 1回につき1,000円上記通算7日枠の内数
福岡市1日(2〜3時間)500円記載なし
熊本市1回(おおむね2時間)1,200円(一般世帯)記載なし

自分の使い方で自己負担を計算する

産後ケアの料金を自治体別に調べるツールで、自治体と類型ごとの回数を入れると自己負担の合計が出ます。上限が合算の自治体は公表文をそのまま表示するので、割り振りを決める材料になります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 産後ケアの訪問型(アウトリーチ型)はいくらかかりますか?

43自治体のうち42自治体が実施しています。自治体として1回あたりの単価を決めているのは35自治体で、中央値は1,000円でした。幅は0円(品川区・新潟市・葛飾区)から3,500円(堺市)までです。残る8自治体は施設・事業者ごとの額との差額や幅でしか示されていません。

Q2. 訪問型と日帰り型はどちらが安いですか?

訪問型のほうが安いのが多数です。両方に自治体としての単価がある31自治体で比べると、訪問型のほうが安いのが23自治体、同額が5自治体、訪問型のほうが高いのが3自治体(中野区(日帰り1,000円→訪問2,000円)・相模原市(日帰り1,000円→訪問1,500円)・堺市(日帰り2,600円→訪問3,500円))でした。中央値でも訪問型1,000円に対し日帰り型2,400円です。ただし訪問型は1回の時間が短く設定されていることが多いので、単価だけでは比べきれません。

Q3. 訪問型が無い自治体はありますか?

あります。43自治体のうち杉並区は、産後ケア事業としての訪問型(アウトリーチ型)を公式ページに掲載していませんでした。区内に訪問型・来所型のサービスはありますが、それは子育て応援券のサービスであって産後ケア事業とは別の制度です。名前が似ているだけの別制度を、産後ケアの訪問型と取り違えないでください。

Q4. 訪問型の回数は他の類型と別枠ですか?

自治体によります。9自治体は、訪問型の上限を他の類型と合わせて数えると明記していました(中央区・港区・台東区・品川区・世田谷区ほか)。合算枠の自治体では、日帰り型や宿泊型を先に使うと訪問型の残りが消えます。訪問型は単価が安いので、合算枠の自治体では使う順番で総額が変わります。

Q5. 訪問型が無料の自治体はありますか?

品川区・新潟市・葛飾区 が自治体としての基本利用料を0円としています。ただし無料でも回数の上限はあり、対象期間も決まっています。

Q6. 訪問型は何をしてもらえますか?

自治体によって想定している中身が違います。助産師による乳房ケアに限定している自治体、育児相談や体調確認まで含める自治体、事業者の訪問看護ステーションが担う自治体があります。料金表の名称も「訪問型」「アウトリーチ型」「乳房ケア訪問型」「助産師出張相談」と分かれるため、自治体のページでは名称ではなく事業の説明文を読んでください。

出典

本記事の数値はすべて次の自治体公式ページの記載です。制度は年度で変わるため、利用前に必ず各自治体の公式ページでご確認ください。

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